水素吸蔵量測定(形状記憶合金)
水素吸蔵量測定(形状記憶合金)とは
メッキ加工中に素材やメッキ皮膜に水素が吸蔵されると「水素脆性」を起こし素材が脆くなり破断する恐れがあります。
その為、なるべく水素を吸蔵しないように前処理方法などを考慮する必要があります。
形状記憶合金は特に水素脆性を起こしやすく、一度侵入した水素はほとんど抜けることがありません。
このため水素吸蔵量を定期的に調べ、メッキ工程を管理する必要があります。
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試験の目的
メッキ工程において金属に侵入した水素の量を水素分析装置により測定します。
水素分析方法は昇温離脱法、高温溶解水素抽出法などがあります。
試験方法
(1) 試料を二つに切断し、片方だけメッキします。
(2) メッキ処理品と未処理品の水素量を測定し、その差を水素吸蔵量とします。
試験装置
金属材料ガス分析評価システム 水素分析装置(EMGA-621)
当社の判定基準
メッキ工程・条件により異なりますが、水素吸蔵を極力抑えたメッキ法の場合、10ppm以下で合格としています。