今治タオル奇跡の復活
「今治タオル 奇跡の復活 起死回生のブランド戦略」 という本を読んだ。
なかなか面白かったし、、感動したし、考えさせられた本であった。
今治は繊維の町 と云うのは子供のころから知っていた。社会でも習ったし、自分の父親が
敦賀の東洋紡績に勤めていたので 今治にも東洋紡績があることは知っていた。
たまに友達が今治に転校したり、そこから転校してきたりしていたことがある。
今治タオルががんばっていることは なんとなく知っていたので昨年バスタオルを1枚買った。
ふかふかで柔らかく手触りが心地よい。ただ 高い。1枚4000円くらいする。
今治タオルは中国製の安物に押されて 一時は生産量が五分の一まで減ったらしいが、
佐藤可士和さんという方のブランド戦略と今治のタオル工業組合の方たちの努力で再生でき
たという話です。
記憶に残ったのは 一番最後のページだ。今治タオルの生産数量が底だった2009年のシェア
は9.2%、2013年は11.2% わずか2%の伸びで「奇跡の復活」が果たせたというのだ。
これなら 他の地場産業も出来るのではないだろうか?
輸入自由化や円高で日本のほとんどの地場産業、製造業が衰退しているが、なんかちょっと
明るい気がする。(しかし農業だけは何でいつまでも自由化反対なんだろう?何でいつまでも
高い関税をつけなければいけないのだろう?農業も製造業も同じはずなんだがな?)
と云うわけで 本の中にあった今治の正岡タオルさんが作った「すごいタオル」を
ネットで買った。1枚5250円。
去年買ったバスタオルはふかふかで柔らかく女性的だが、このタオルの手触りはそれより
しっかりしていて男性的だ。
タオルの製造方法はよく分からないが、中空のマカロニのような糸を使用し晒し(さらし)の
工程は普通の3倍の水を使い3倍の時間をかけて作るそうだ。今までにない製造方法なので
先代の親父さんは認めてくれなかったが 実はこっそり自分で使っていたという。亡くなるまで
の7年間は他のタオルを一切使わなかったとか。
タオルってこんなストーリーができるからうらやましい。眼鏡や他の工業製品にはちょっと出来にくい。