トタン板の次はブリキのお話 錫めっき メッキ
トタンとは前回のめっきのお話に書いた 鉄に亜鉛めっきをした物の事です。
トタンは鉄より錆びやすい亜鉛が、自分が錆びることで鉄を保護します。(亜鉛の犠牲防食作用)
これに対し鉄に錫メッキしたものをブリキと言います。
ブリキはトタンとは全く逆で濡れて鉄と錫の間に電流が流れると、鉄が陽極、錫が陰極になります。
陰極になるという事は錆びないので鉄を守ります。
しかし、小さなピンホールや鉄に達する傷ができるとそこから急激に鉄が錆びていきます。
傷のところに電流が集中して流れるためそこだけ選択的にどんどん錆びていきます。
これを局部電池作用といいます。
鉄に銅、ニッケル、クロム、鉛をめっきした時も同じです。
その為、これらのめっきはピンホールができなように厚くつける必要があります。
ただ鉄とこれらの金属の電位差の大小、腐食雰囲気での電位で腐食スピードは変わります。
錫(スズ)めっきは明るい銀白色光沢で装飾品などに利用されます。
また人体に対する毒性が低く、耐食性が良いので、食器、缶詰容器、おもちゃなどに用います。
ピューター製品とは錫合金のことです。
錫は電子機器の半田付け用や機械のしゅう動部にも使います。